外国の公営住宅に関する地理学や関連分野の研究

公営住宅における居住者特性とその変化のメカニズム

都市における住宅問題は,大量の人口流入に住宅供給が追いつかない量的な
住宅不足の問題と,最低居住水準未満の不良住宅の存在にみられるような質的
な問題の2つに大きく分けられる。公営住宅の供給は両者の解決策のひとつと
してあげられ,量的な問題とともに入居時における所得制限により住宅困窮世
帯や最低居住水準未満の世帯へ一定水準の住宅供給を行うこと,および住宅改
良事業を含む点において,社会福祉的意味を強くもつ住宅供給として位置づけ
ることができる。地理学においては尾藤(1985)や北畠(1992)による事例研
究があるが,いずれも開発時期区分による公営住宅の立地に焦点があり,公営
住宅のもつ社会福祉的意義に関連させたアプローチはみられない’)。

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諸外国の公営住宅に関する地理学や関連分野の研究では,低所得世帯への福
祉というよりも自然発生的集落の制御の手段として公営住宅計画を行うホンコ
ンの事例(ドワイヤー;1984)を例外として,クアラルンプルにおけるスラム
対策の低所得者向け公的住宅の建設(生田;1989)の事例にみられるように,
発展途上国においてはスラム対策や市街地の再開発と関連させた公的住宅の供
給が特徴である。また,国により多様ではあるがイギリス,フランス,オース
トリア,イタリア,ベルギー,旧西ドイツなどのヨーロッパ諸国やアメリカ合
衆国においても公営住宅は,スラムクリアランスや難民・移民対策2)などの特
定目的をもつものもあるが,主に低所得者を対象とした供給が中心である
(White;1984,Johnston;1984a,Knox;1987,Smith;1989,富岡,1992)。

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