住宅改良事業の社会福祉的意義は大きい

「公営住宅はそもそも労働者階級の劣悪な居住環境を改善するために生まれ
てきたものであり,その性質上,低所得階層に対する社会福祉施策と密接な関
係をもたざるをえなかった」(荻田・リム;1989,p.9)が,後に恩恵的な救
貧施策から国民すべてが権利として享受できる普遍的な社会保障へと発展した
イギリスでは,公営住宅は質的に大きな変化を経験している。この背景につい
て,荻田・リム(1989)は社会福祉思想の進展と,それに影響を与えた労働者
階級の労働運動などの社会動向や,劣悪な居住状況などの社会問題の深刻化が
関係したと指摘している。とくに,大都市のインナーシティでは,さまざまな
社会問題が深刻化しており,そこで展開された住宅改良事業の社会福祉的意義
は大きい。

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社会福祉的意義をもった公営住宅に対する地理学的アプローチとして注目さ
れるのは,公営住宅の供給を都市の希少資源の配分として着目した福利厚生の
観点であり,その資源配分の行為者であるアーバン・マネージャーへの関心で
ある(Gray;1976,Pinch;1978)。ジョンストン(Johnston;1994)による
と「例えば公営住宅へのアクセスや抵当権付き住宅(mortgages)の配置を
コントロールすることによって,都市地域の内的な空間構造に影響を及ぼす意
志決定をなすのは,プロフェッショナル(専門家)と官僚である。国家機構の
一部として働く官僚は,通常アーバン・マネージャー(都市管理者)と呼ばれ,
一方民間部門(不動産販売のような)に従事するプロフェッショナルはゲート
キーパー(門番)と呼ばれる」。

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