ジェネレーション・ミックス

以上のように,本章では住宅の種類ごとに居住者特性が異なり,供給される
住宅の単位ごとにセグリゲートされた居住空間が形成される。これまで都市計
画段階においては,主に社会階級の混合に目が向けられていたが,これまでの
住宅が大量に供給された民間の宅地開発では,供給が短期間に集中していたた
めに,年齢階級の偏りが形成されやすい傾向にあった。今後の住宅開発への提
言として,まず開発期間を長期化することによるジェネレーション・ミックス
(すなわち世代混在)をはかること,また今回は分析できなかったが,社会経
済的階級の融合をはかることも重要である。その方法として住宅団地内にさま
ざまな所有形態や建築形態,またさまざまな賃貸料,分譲価格を持つような開
発形態,つまり社会階級の混合だけではない,入居時期の分散化などより幅の
広いミックス・ディベロップメントの採用が望まれる。

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注)
1)例えば,三村監修・荻田・リムボン(1989)や下山ほか編(1979),社会保障研究
所編(1990),五井・丸尾編(1984)などで,日本の住宅政策が持ち家優先政策であっ
たことが述べられている。
2)本研究では,都心を中区紙屋町交差点として,都心から5km未満を市街地近接地
域,5~10kmの地域を市街地周辺地域,10~20kmを近郊地域,20km以上を遠
郊地域とした。
3)キルピメーターで,中区紙屋町交差点のバスセンターから各住宅団地内や最寄り
のバス停までのバス路線の距離を計測した。
4)因子得点の絶対値l.0以上を高得点とした。
5)資料として中国不動産研究所編「昭和57年度版地価図一広島都市圏一」から作成
した広島大学地理学生の会編『都心周辺部における中高層住宅と郊外住宅とのかか
わり』(1981;p.21所収,未刊)の地価分布図を修正した。
6)とくに,東区牛田地区・戸坂地区や西区己斐地区・高須地区などの住宅団地内に
は,各種大企業の社宅や民間の集合住宅が多い。

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